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チワワの飼い方|初心者向けに性格、しつけ、かかる費用、寿命などを詳しく解説

走っているトイ・プードル

チワワとは?

チワワは、世界で最も小さい「公認純血種」として知られる犬種です。その愛らしい外見とコンパクトな体は、日本の住環境にも適しており、トイ・プードルや柴犬と並んで常に高い人気を誇ります。

ジャパンケネルクラブ(JKC)の規定では、理想体重は1.5kgから3kgとされています。特徴的なのは「アップルヘッド」と呼ばれるリンゴのような丸い頭の形で、大きく少し離れた瞳と相まって、他に類を見ないユニークな表情を生み出しています。その小さな体に秘められた大きな魅力が、世界中の人々を惹きつけてやみません。

なお、アップルヘッドは見た目の特徴のひとつですが、頭蓋の形状によりまれに泉門が閉じにくい個体もいるため、注意が必要です

チワワの歴史

チワワの歴史

チワワの起源は古く、そのルーツはメキシコにあります。10世紀頃のトルテカ文明で飼育されていた「テチチ」という小型犬が、チワワの祖先犬と考えられています。

「テチチ」は宗教的な儀式で重要な役割を担っていたとされ、神聖な存在として扱われていました。

その後、アステカ文明にも受け継がれ、19世紀半ばにアメリカの旅行者がメキシコの「チワワ州」でこの犬を発見したことから、「チワワ」という名前が付けられ、世界中に広まっていきました。非常に古い歴史を持つ、神秘的な背景を持った犬種なのです。

チワワの性格

チワワの性格

チワワは小柄ながらも多面的な性格を持つ犬種です。飼い主への愛情深さと、勇敢さを併せ持つのが大きな特徴です。

飼い主への深い愛情と忠誠心

チワワは、家族と認めた相手に対して非常に献身的で深い愛情を注ぎます。飼い主のそばにいることを好み、常に注意を払っています。

この忠誠心の強さから、世界で一番の味方でいてくれる、かけがえのないパートナーとなるでしょう。その分、飼い主以外の人には関心を示さなかったり、警戒したりすることがあります。

勇敢さと警戒心の強さ

自分の体の大きさを全く理解していないかのような、勇敢な性質を持っています。自分より何倍も大きな犬に向かっていくことさえあるほどです。

この勇敢さは、家族を守ろうとする強い警戒心から来ています。見知らぬ人や物音に対して敏感に反応し、吠えて知らせようとする番犬としての本能的な行動が見られますが、集合住宅などでは無駄吠えにならないよう、適切なしつけが必要です。

賢さと学習能力

チワワは非常に賢く、状況をよく観察している犬種です。飼い主の表情や声のトーンを敏感に読み取り、何を求められているのかを理解しようとします。そのため、しつけやトレーニングの飲み込みは早く、一貫性のある態度で接すれば、様々なルールを覚えることができます。

繊細で臆病な一面

勇敢な一方で、非常にデリケートで臆病な側面も持ち合わせています。大きな音や見慣れない環境、突然の出来事に驚いて、震えたり隠れたりすることがあります。この繊細さを理解し、安心できる環境を提供してあげることが、信頼関係を築く上で非常に重要です。

チワワの被毛と毛色の特徴

チワワの被毛と毛色の特徴

チワワの魅力の一つに、被毛(ひもう)と毛色のバリエーションの豊かさがあります。被毛のタイプは大きく2種類に分けられます。

スムースコートチワワ

光沢のある短い被毛が体にぴったりとフィットしているのがスムースコートです。手触りは滑らかで、チワワの引き締まった体のラインがよくわかります。被毛が短いため、お手入れは比較的簡単ですが、抜け毛はあります。寒さには特に弱い傾向があるため、冬場の温度管理や洋服での防寒対策が欠かせません。

ロングコートチワワ

絹のように柔らかく、長い被毛が特徴です。耳や首周り、四肢や尻尾にある「飾り毛」が優雅な印象を与えます。スムースコートに比べて寒さにはやや強いとされていますが、やはり防寒は必要です。美しい被毛を保つためには、毛玉やもつれを防ぐための毎日のブラッシングが重要になります。

毛色の多様性

チワワの毛色は、JKCで認められているカラーだけでも非常に多くの種類が存在します。単色であるクリームやブラック、ホワイトのほか、2色で構成されるブラックタンやチョコタン、パーティーカラー(3色以上で構成される被毛)などがあります。また、フォーン(子鹿色)やレッドといった人気色もあり、同じチワワでも個体によって全く異なる印象を与えるのが大きな魅力です。

チワワの飼い方としつけのコツ

チワワの飼い方としつけのコツ

チワワと幸せに暮らすためには、その体の小ささと性格に合わせた飼い方が求められます。正しい知識を持って接することが、健康を保ち、長生きさせることにつながります。

食事の管理

チワワは体が小さいため、少しの食事量の違いが体重に大きく影響します。肥満は足腰に大きな負担をかけるため、体重管理は非常に重要です。消化器への負担を減らすためにも、1日の給与量を2〜3回に分けて与えるのが理想的です。成長段階に合わせた、犬・成犬・シニアなど年齢に合った、小型犬専用の高品質なドッグフードを選びましょう。

運動と散歩

必要な運動量は多くなく、室内でのボール遊びなどでも満たすことができます。しかし、気分転換や社会性を身につけるために、一般的には1日1〜2回、15分程度の散歩が推奨されますが、体力や性格に応じて調整しましょう。散歩は、他の犬や人、様々な音に慣れる絶好の機会です。

室内の環境整備

チワワは骨が細く、骨折しやすい犬種です。特にフローリングなどの滑りやすい床は、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)のリスクを高めるため、カーペットやマットを敷いて対策しましょう。また、ソファやベッドからの飛び降りも危険です。特に落下による骨折や膝蓋骨脱臼が起こりやすく注意が必要です

犬用のステップを設置するなど、安全な環境を整えることが大切です。寒さに弱いため、冬場はペットヒーターやエアコンで室温を適切に保ちましょう。

社会化トレーニングの重要性

警戒心が強く臆病な一面があるチワワにとって、「社会化」は非常に重要なしつけです。社会化とは、子犬のうちに様々な物事(人、犬、音、場所など)に慣れさせ、社会に適応できる犬に育てるトレーニングのことです。社会化が不十分だと、過度な警戒心や攻撃性の原因になることがあります特に生後3週齢から12週齢頃までの「社会化期」に良い経験をたくさんさせてあげることで、将来の恐怖心や問題行動を予防できます。

無駄吠えのしつけ

チワワの吠えは、警戒心や要求からくることが多いです。インターホンや来客に吠える場合は、怖いものではないと教え、落ち着いていられたら褒めるというトレーニングを根気よく行いましょう。おやつなどを要求して吠える場合は、無視を徹底し、吠えることで要求が通らないことを学ばせ、落ち着いている時に褒めてあげることが大切です。

トイレトレーニング

トイレトレーニングは、家に迎えたその日から始めます。成功の秘訣は、成功した瞬間にたくさん褒めてあげることです。タイミングとしては、寝起きや食後、遊んだ後などがトイレに行きやすい瞬間です。失敗しても、大きな声で叱ることは逆効果です。失敗を叱ると、排泄自体を隠れて行うようになることがあるため注意が必要です。騒がずに黙って片付け、成功体験を積ませてあげましょう。

チワワにかかる飼育費用の目安

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チワワを家族に迎えるには、初期費用と継続的にかかる年間費用を把握しておく必要があります。計画的な準備が、安心して暮らすための第一歩です。

迎える際にかかる初期費用

<初期費用の目安>

チワワの生体価格は、毛色や血統などによって大きく変動しますが、一般的には20万円から50万円程度が一つの目安です。これに加えて、混合ワクチン接種費用、狂犬病予防接種と畜犬登録の費用、そしてケージやサークル、食器、トイレ、ベッド、キャリーバッグなどの飼育グッズ一式で、合計すると30万円から60万円程度を見込んでおくと良いでしょう。

年間にかかる費用

<年間費用の目安>

毎日の食費(ドッグフード・おやつ...) 4万円~7万円
消耗品費(トイレシート・ケア用品...) 2万円~4万円
医療費(ワクチン・ノミ・ダニ予防・その他医療費) 3万円~5万円
合計 約10万円~15万円

毎日の食費(ドッグフードやおやつ)が年間で4万円から7万円程度かかります。トイレシートやケア用品などの消耗品費も2万円から4万円程度必要です。また、健康維持のためには、毎年の混合ワクチンや狂犬病予防接種、ノミ・ダニ予防薬、フィラリア予防薬などで年間3万円から5万円程度の医療費がかかります。これらを合計すると、年間でおよそ10万円から15万円以上が目安となります。ロングコートの場合は定期的なトリミング代、万が一の病気やケガに備える場合はペット保険料も加わります。

チワワがかかりやすい病気と平均寿命

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チワワの平均寿命は14歳から16歳と、小型犬の中でも長寿な傾向にあります。しかし、その特有の体質から、かかりやすい病気も存在します。事前に知識を持っておくことが、早期発見と愛犬の健康維持に繋がります。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝のお皿の骨(膝蓋骨)が正常な位置からずれてしまう病気で、小型犬に非常に多く見られます。歩き方に異常が見られたり、足を痛がって挙げたりするしぐさがサインです。フローリングなどの滑る床を避け、肥満にならないよう体重管理を徹底することが予防に繋がります。

水頭症(すいとうしょう)

脳室と呼ばれる部分に脳脊髄液(のうせきずいえき)が過剰に溜まり、脳を圧迫してしまう病気です。特にアップルヘッドのチワワに多く見られる先天性の疾患で、元気がない、学習能力が低い、けいれん発作などの症状が現れることがあります。

気管虚脱(きかんきょだつ)

呼吸の通り道である気管が、本来の円形を保てずに潰れてしまう病気です。「ガーガー」というアヒルの鳴き声のような特徴的な咳をします。興奮した時や、首輪で首が圧迫された時に症状が出やすいため、散歩の際は首輪よりも胴体に装着するハーネスの使用が強く推奨されます。

低血糖症(ていけっとうしょう)

体が小さく、肝臓に糖分を蓄える能力が低い子犬の時期に特に注意が必要なのが低血糖症です。空腹の時間が長くなることで血糖値が著しく低下し、ぐったりする、けいれんするなどの症状を引き起こします。食事をきちんと決められた回数与えることが最も重要です。

眼の病気

大きくて少し突出した瞳は、チワワの魅力であると同時に、傷つきやすい部分でもあります。物にぶつかって角膜を傷つけたり、ゴミが入りやすかったりします。また、涙の量が減って目が乾く乾性角結膜炎(かんせいかくけつまくえん)や、高齢になると白内障なども起こりやすい傾向があります。

チワワの治療費例

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「チワワ」に関する傷病の治療費例を紹介します。紹介する治療費事例はSBIペット少額短期保険の請求データを元にしています。

実際の治療費は病気の状況や健康状態によって変化するため、あくまで参考情報としてご覧ください。

角膜炎

病名外傷性角膜炎
犬種チワワ
年齢6歳
内容
  • 診察料
  • 点眼薬
  • 角膜検査
  • 血液検査
  • 点眼薬 など
通院費(2日)28,120円
合計28,120円

保険の支払い事例

プラン 補償額 飼い主さん負担額
プラン70スタンダード 19,684円 8,436円

※こちらの診療費は参考例です。実際の診療費などは病院によって異なります。

※2024/10/16に実際にあった請求事例になります。

結膜炎

病名結膜炎
犬種チワワ
年齢10歳
内容
  • 再診料
  • 内服薬
  • 点眼薬(ティアローズ)
通院費(1日)10,230円
合計10,230円

保険の支払い事例

プラン 補償額 飼い主さん負担額
プラン70スタンダード 7,161円 3,069円

※こちらの診療費は参考例です。実際の診療費などは病院によって異なります。

※2024/10/9に実際にあった請求事例になります。

水頭症

病名水頭症
犬種チワワ
年齢6歳
内容
  • 内服薬
  • レントゲン検査
  • CT検査
  • MRI検査 など
通院費(5日)160,160円
合計160,160円

保険の支払い事例

プラン 補償額 飼い主さん負担額
プラン70スタンダード 112,112円 48,048円

※こちらの診療費は参考例です。実際の診療費などは病院によって異なります。

※2025/3/10に実際にあった請求事例になります。

まとめ

走っているトイ・プードル

チワワは、世界最小という称号を持つ、非常に愛らしく魅力的な犬種です。飼い主に対して深い愛情と忠誠心を示してくれる、かけがえのない家族の一員となります。

その一方で、小さな体はとてもデリケートであり、骨折や特定の病気に対する配慮が欠かせません。また、勇敢で警戒心の強い性格を理解し、子犬の頃から正しい社会化としつけを行うことが、共に幸せに暮らすための鍵となります。

チワワとの生活は、日々の暮らしに大きな喜びと癒やしをもたらしてくれるでしょう。その小さな命に責任を持ち、生涯にわたって愛情を注ぐ覚悟を持って、素晴らしいチワワライフをスタートさせてください。

記事の提供/わんちゃんホンポ(https://wanchan.jp/

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※掲載している内容は、2025年9月22日時点のものです。
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